解体とは(1)

物語を解体する、といっても、料理のように材料を列挙することはできない。レシピであれば材料とその分量を記し、手順を書き、諸々の注意書きを加えれば、作り手が迷う余地は少ない。

では物語のレシピを作るためには、どのような解体が必要なのか。おそらく日本で一番親しまれている物語であろう桃太郎を例に考えてみよう。

まず物語構造から分類する方法が考えられる。

物語構造というのは有名どころでいくと「起承転結」や「序破急」などのことである。

「起:桃から桃太郎が誕生する」「承:冒険に出て仲間を集める」「転:鬼ヶ島で鬼を退治する」「結:財宝を持ち帰る」という風に、物語を区切ってしまう。区切ってしまったら、その主たる要素を抜き出して一般化する。つまり物語を類型化する手順に近い。桃太郎であれば「起:親のいない子供が登場する」「承:目標のため力を蓄える」「転:敵を撃退する」「結:富を得る」という感じで一般化してしまうと、世界中の様々な英雄譚とほぼ同じ構造を持っていることが理解できる。

この物語の一般化、あるいは構造化はアメリカなら神話学者のジョセフキャンベル、日本ならキャンベルの影響を受けた大塚英志あたりが好んで用いる手法であり、物語への転用も推奨されている。

彼らの主張はこうだ。

「無数にあった物語の中で、少数だけが今に語り継がれているものにはそれなりの理由がある。生き残ってきた神話や童話には力がある。だから、その構造を転用することで、物語に力強さを与えることができる」

蠱毒を思い出してしまうような理屈であるが、実際ジョージルーカスもこの理論を用い、スターウォーズで取り入れられたなんて話もある。

物語工房

解体したり組み立てたり

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